スタッフブログ

不動産所得と事業所得の両方がある場合の青色申告特別控除

みなさんコンバンハ、冨川です!
 
 
 

ではでは、今日もはりきって
 ブログのスタートです
 


個人の所得はその所得の発生原因に
基づいて10個の所得区分に分類されます。

 

そのため事業を行っている人が、
不動産の賃貸もしていると言う場合
もあります。

 

このように事業所得と不動産所得が
ある場合、青色申告特別控除は
どのような取り扱いとなるのでしょう。

 

不動産所得の金額、事業所得の金額
の合計額から65万円または10万円を
控除することとなります。

 

青色申告特別控除とは、
所得金額から65万円または10万円を
控除すると言う制度です。

 

65万円の控除を受けようとする場合、
以下の全ての要件を満たす必要が
あります。

 ? 不動産所得又は事業所得を
   生ずべき事業を営んでおり

 ? これらの所得に係る取引を
   複式簿記により記帳し

 ? ?に基づいて作成した
   貸借対照表及び損益計算書
   を確定申告書に添付し

 ? 控除を受ける金額を確定申告書
   に記載し、

 ? 法定申告期限内に提出

しなければなりません。

 

10万円の控除は上記の要件に
該当しない青色申告者が
受けることが出来ます。

 

そして複数の所得がある場合、

 

65万円の青色申告控除については、
不動産所得、事業所得の順番で、

 

10万円の青色申告控除については、
不動産所得、事業所得、山林所得
の順番により控除することとなります。

 

なおそれぞれの所得において
赤字となっている場合は、
その赤字はないものとして
計算することとなります。

 

つまり、


 ? 不動産所得 △20万円
 ? 事業所得    70万円

の場合、不動産所得から
控除する金額は0円となり、
事業所得から65万円を控除
することとなりますので、

 ? 不動産所得 △20万円
 ? 事業所得     5万円
      (70万円−65万円) 


となります。

 

なお、現金主義により帳簿の作成を
おこなうことを選択している場合には
65万円の青色申告特別控除は
受けることができませんので、
注意して下さい。

 

**参考**


(青色申告特別控除)

 租税特別措置法第二十五条の二  

  青色申告書を提出することにつき
  税務署長の承認を受けている個人の
  その承認を受けている年分(第三項の
  規定の適用を受ける年分を除く。)の
  不動産所得の金額、事業所得の金額
  又は山林所得の金額は、
  所得税法第二十六条第二項 、
  第二十七条第二項又は
  第三十二条第三項の規定により
  計算した不動産所得の金額、
  事業所得の金額又は山林所得の金額
  から次に掲げる金額のうちいずれか
  低い金額を控除した金額とする。

  一  十万円

  二  所得税法第二十六条第二項 、
     第二十七条第二項又は
     第三十二条第三項の規定により
     計算した不動産所得の金額、
     事業所得の金額(次条第一項の
     規定の適用がある場合には、
     同項に規定する社会保険診療に
     つき支払を受けるべき金額に
     対応する部分の金額を除く。
     第三項第二号において同じ。)又は
     山林所得の金額の合計額

 2  前項の規定により控除すべき金額は、
   不動産所得の金額、事業所得の金額
   又は山林所得の金額から順次控除する。

 3  青色申告書を提出することにつき
   税務署長の承認を受けている個人で
   不動産所得又は事業所得を生ずべき
   事業を営むもの(所得税法第六十七条
   の規定の適用を受ける者を除く。)が、
   同法第百四十八条第一項 の
   規定により、当該事業につき
   帳簿書類を備え付けてこれに
   その承認を受けている年分の
   不動産所得の金額又は
   事業所得の金額に係る取引を
   記録している場合(これらの所得の
   金額に係る一切の取引の内容を
   詳細に記録している場合として
   財務省令で定める場合に限る。)
   には、その年分の不動産所得の金額
   又は事業所得の金額は、
   同法第二十六条第二項 又は
   第二十七条第二項 の規定により
   計算した不動産所得の金額又は
   事業所得の金額から次に掲げる
   金額のうちいずれか低い金額を
   控除した金額とする。

  一  六十五万円

  二  所得税法第二十六条第二項又は
     第二十七条第二項 の規定により
     計算した不動産所得の金額又は
     事業所得の金額の合計額

 4  前項の規定により控除すべき金額は、
   不動産所得の金額又は事業所得の
   金額から順次控除する。

 5  第三項の規定は、確定申告書に
   同項の規定の適用を受けようとする旨
   及び同項の規定による控除を受ける
   金額の計算に関する事項の記載並びに
   同項に規定する帳簿書類に基づき
   財務省令で定めるところにより作成された
   貸借対照表、損益計算書その他
   不動産所得の金額又は事業所得の金額の
   計算に関する明細書の添付があり、かつ、
   当該確定申告書をその提出期限までに
   提出した場合に限り、適用する。

 

(青色申告特別控除額の計算等)

 租税特別措置法通達25の2−1 

  措置法第25条の2第1項又は第3項の
  規定による青色申告特別控除額の
  計算等については、次の諸点に
  留意する。(平5課所4−2追加)

 (1) 措置法第25条の2第1項第2号に
   規定する不動産所得の金額、
   事業所得の金額及び山林所得の金額
   又は同条第3項第2号に規定する
   不動産所得の金額及び事業所得の
   金額は、損益通算をする前の
   いわゆる黒字の所得金額を
   いうのであるから、
   これらの所得の金額の計算上
   生じた損失の金額がある場合には、
   その損失の金額を除外した
   ところにより同条第1項第2号又は
   同条第3項第2号の合計額を
   計算すること。

 (2) 措置法第25条の2第1項の
   規定による青色申告特別控除額は、
   この控除をする前のいわゆる
   黒字の不動産所得の金額、
   事業所得の金額又は
   山林所得の金額から、
   これらの黒字の金額を限度として
   順次控除すること。
   また、同条第3項の規定による
   青色申告特別控除額は、
   この控除をする前のいわゆる黒字の
   不動産所得の金額又は事業所得の
   金額から、これらの黒字の金額を
   限度として順次控除すること。

 (3) 措置法第26条第1項
   ((社会保険診療報酬の所得計算の特例))
   の規定の適用を受ける社会保険診療報酬に
   係る所得がある場合には、
   同法第25条の2第1項第2号又は
   同条第3項第2号に規定する合計額を
   計算するときはこれを除外したところに
   よるのであるが、同条第2項又は
   第4項の控除をするときには、
   当該所得を含めた事業所得の金額から
   控除すること。
 

 

本日はここまで、
 本日も最後までお読みいただき、
 ありがとうございました
 
 
 

経営計画作成・活用、月次決算業務、
 決算対策・報告などの顧問契約や、
 ずっと付合いのある税理士がいるから
 顧問契約はできないけど
 色々アドバイスは欲しい!!
 という場合のセカンドオピニオン契約、
 毎月開催しているセミナーの
 内容確認や参加申し込みなどなど、
 
お問合せ・ご相談はお気軽に
 
06-6209-7191
 冨川(トミカワ)までお電話いただくか、
 
tomikawa@zeirishi-miwa.co.jp
冨川(トミカワ)までメールください。
 
 
■免責
 
本記事の内容は投稿時点での税法、会計基準、会社法その他の法令に基づき記載しています。
 また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。
 本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行うか、
 十分に内容を検討の上実行してください。
 本情報の利用により損害が発生することがあっても、
 筆者及び当事務所は一切責任を負いかねますのでご了承下さい。