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「いい子」でいることの怖さを、改めて感じた。~駒井亨衣のメールマガジン~
こんにちは!充填機メーカーの株式会社ナオミです。
今月も、弊社代表駒井がお届けする、メールマガジンが配信されました。
あるニュースを見て、「いい子」「優等生」で居続けることを、改めて考えたそうです。
ぜひ一度、ご覧ください。
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「 いい子でいることの怖さ 」
先日、大手広告会社で、新人が自殺したとのニュースを見て、
またこんな悲しいことが、起こってしまったと辛くなりました。
そのニュースを見て、あることを思い出していました。
12年ほど前、採用の件で、ある人材会社に依頼したことがありました。
そのときに、新卒の女性が担当で来てくれました。
とてもまじめで、いわゆる生真面目で優等生のいい子でした。
何か縁を感じて、その人とは仕事以外でも、プライベートで、
食事に度々行ったりするようになりました。
そのうち、仕事の悩みを、打ち明けてくれるようになりました。
新卒なので、段取り良く早く仕事が出来ないことで、
毎日のように、終電で帰っていること。
そのことで疲れてきて、朝、電車に乗るのが怖くなって来たこと。
けれども、自分が出来ないのが悪いので、頑張らなければ、周りに迷惑をかけてしまう。
それにせっかく入った会社なので、ここで辞めては負けになってしまう。
などなど、苦しい思いを聞いて、彼女はすでに、心の病の入り口に来ているのかもと心配になって、
疾病に関して私は素人ですが、「心が風邪を引いて、高熱を出して今はだめだと、信号を出しているのだから、
自分を、休ませてあげたほうが良いのでは?だから会社を休むか、辞めるかを選択した方がいいかも」と。
と、語りかけました。
けれども、優等生の彼女は、そんなことはとてもできませんと、その後も、仕事を続けていました。
しばらくして、本当に家を出ることができなくなってしまい、休職することにしましたと連絡が来ました。
私は、その連絡を聞いて、ある意味ほっとしました。
体と心が拒否して、彼女を守ったんだと思いました。
これ以上続けると、本当にダメになると。
それから、私は一方的にでしたが、ときどきメールを送り、彼女の体調を尋ねていました。
本当に苦しいときは、返事もできないことがわかっていたので、返事がこなくても、いつでもここに味方がいるからねと
伝え続けました。
そして、1年くらい経ったときだったと思います。
彼女の方から、会いたいという連絡が来ました。
私は、嬉しい気持ちと、彼女が今どうなっているんだろうという不安な気持ちで、待ち合わせ場所に向かいました。
すると彼女は、来月から中国に留学しますと、決意した顔で、驚くような報告をしてくれたのです。
いったい、何があったんだろうと私は思いました。
休職した後、やっぱり会社には行けなくて、結局退職したこと。
本当は、ずっとやりたいことがあったのに、親の言うことにしたがって、自分の心に蓋をしてきたことを、
親に初めて言えたこと。
それが、きっかけで少しずつ親とも理解し合えるようになり、心が楽になっていったこと。
いい子でなくてもいい、自分のやりたいことをしようと思えるようになったこと。
などを話してくれました。
そして、前から考えていた中国への留学を、親も後押ししてくれたので、決心しましたと彼女は言いました。
私は、それを聞いて、涙が溢れてきました。
まだ少し、しんどそうな頼りなげな彼女を、私は大丈夫かなあと思いましたが、きっと今、
どうしても、自分を試したいんだろうと感じました。
よく頑張って、ここまでこれたなあと・・・。
きっと、彼女も辛かっただろうけど、ご両親も辛かっただろうなあと思いました。
彼女の無事を祈り、再会を約束しました。
それから2年という月日が流れ、彼女は帰国しました。
そのときの彼女は、以前の彼女とは全く違っていました。
自信に満ち溢れ、ピカピカの笑顔で現れたのです。
私は、また泣けてしまいました。
すごいなあ、よく頑張ったなあと感動してしまいました。
その後、彼女は素敵な男性と結婚し、自分らしく幸せに生きています。
私は、かつての彼女のように苦しんでいる人を、何人も知っています。
幸い、命を落とすところまでいった人は居ませんが、危うく免れた人は何人かいます。
いずれも、いい子で頑張り屋で、優等生です。
弱音を吐けない、人に頼れない人たちなんです。
そんな優等生の、生真面目な子どもを持つ親は、育てているときは子どもが、
そんな風になるとは、思いもしないでしょうし、むしろ、うちの子はよく出来て、
親の言うことを聞いて、問題ないと思っているんだろうなと・・・。
そんな子が社会に出たときに、大きく躓く事もあるようです。
出来ないのは、私が悪いという思考になってしまったりして、
長時間労働をさせる会社に問題がある、パワハラをする上司に、問題があるとは思わない思考になるんです。
大事な自分を守るために、とっとと辞めればいいだけなのに、
それが出来ないのが、生真面目な優等生なんですよね。
自分をむしろ傷つけ続け、果てに心の病になったり、自殺を選んでしまう。
その前に、誰かにしんどい、助けてと言えればいいのですが、
そういう人たちは、迷惑になるからと言えない。
そんな時に、誰かひとりでも弱音を吐ける人がいると、
なんとかやっていけるのですが、意外に頑張り屋さんは、
そんな人もいない場合が多いんです。
みなさんの周りで、あまりに生真面目な優等生で、
すごく頑張っている人がいたら、気にかけてあげて欲しいです。
そして、話を聞いてあげられることができれば、
ぜひ時間を取って、聞いてあげて欲しいです。
でも、それができそうにないときは、ぜひ「学び舎 傍楽」の存在を、伝えていただきたいです。
こんなところがあるから、一度訪ねてみればと一言、言っていただけるだけで、
もしかしたら、救われる人がいるかもしれません。
孤独は、だめです。
人間には、仲間が必要です。
仕事で死ぬなんて、絶対あってはいけないことです。
今、周りでしんどそうな人がいたら、お願いですから、こんな場所があることを、
ダメもとで、お伝えしていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
(株式会社ナオミ 代表取締役 駒井亨衣)
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